Story
『ペットコンシェルジュ® HITOMI』として生きる

一体、いつから私のそばにはわんこがいたのだろう・・・と思い起こしてみると~
私が生まれた時から、もういつもいたみたいです。
雑種の「クロ」・秋田犬「むく」・ご近所で生まれた雑種「ハウザー」・ポインター「トミオ」。
ここまでは、全く母がペットショップを営むことになるなんて思ってもいない頃。
そして、母が42歳の時<私が高校2年>、急にトリマーの専門学校に通うと言い出し、トリミング練習トイプードルとして迎えたのが「ラブ」。そして、その子供の「スージー」。
この辺りまでは、愛玩犬として私の中では存在しているわんこたち。

この後、私の生き方「ペットコンシェルジュ®」になろうと決心させてくれた真っ白のトイプードル「ディディ」の登場。

思い返してみると「今」、ある種のこだわりを持ったペットショップ経営をしようと考えるようになったのは、自分のそばにいつもいるわんこの存在とお客様、そしてお客様わんことの関わりから・・・。
本当に、いろんな経験、体験をさせていただきながら考え、今を作り上げてきた気がしています。

「ペットコンシェルジュ® HITOMI」として生きる。
そんな決心をさせてくれたわんこたちを交えながら、私のストーリーを書いてみたいと思います。

トイプードル「ディディ」の存在は、亡くなって15年経った今も消えることはありません。生まれた時から最期まで、本当にいろんなシーンで私に寄り添い、精神的にも助けてくれた「ディディ」。
そして、ペットコンシェルジュとして飼い主様の相談に乗る時に、経験として私に力を与えてくれているのも「ディディ」だったりすることが多いです。

私が大学生になり、音楽大学に進学。声楽の道を極めようと日々精進していた頃、ちょうど母が自身でペットショップを経営したいと言い出します。私は、お店の立ち上げには手伝いとして関わったものの音楽の道をただただ邁進しておりました。人前で歌を歌いということ。その当時、演奏会に出られるのはオーディションで受かった人だけ・・・。いつもプレッシャーと隣り合わせの生活。練習も毎日何時間もしていたため椎間板ヘルニアに悩まされるように・・・。
そんな時、寄り添ってくれたのがホワイトトイプードル「ディディ」。
何も言わなくても・・・八つ当たり?しても・・・何も言わずそっと膝の上に!!暖かさを感じたり、フワフワ感を感じたりするだけで、自分の中のピリピリした感情が溶けていったのを何度でも感じることがありました。
相談もいつも「ディディ」に~!
返事が返ってくるわけではないけど、声に出して自分の考えを言って聞いてもらうだけで、ふらついていた考えがまとまることもありました。本当に心を通わせるというのは、ああいう感覚だったんだと思います。そして、大学卒業後に「ディディ」を残してのイタリア留学。
一年間離れることになってしまいましたが、離れているからこその応援や心の支えももらっていたんだと思います。

一人ぼっちで異国の地での生活は、かなり精神的にもきつかったのですが、心の存在に支えられたのはいうまでもありません。

帰国後、自分の結婚と出産。
もちろん、子育てのストレスからも何度救われたことでしょう。
そして、「ディディ」とのお別れ~
17歳での大往生。納得して迎えたお別れだったので、ペットロスにはなりませんでしたが、その経験も「ディディ」が私に最後に与えてくれた今、私にとってのお客様にお伝えするときの「経験の引き出し」になっています。

思い返してみれば・・・私の人生の中でわんこがそばにいなかったことは一度もありません。
だからこそ、たくさんの経験の引き出しを持っているのだと思います。

大学を卒業して、高校の音楽の非常勤講師。イタリアへの留学。
声楽家としての活動を続けながら結婚と出産。
そんな中、実弟が母の後を継ぎ個人事情主から有限会社にすることになり、同時期に主人も巻き込んでのペットショップの仕事が本格的に始まりました。
子供もまだ幼稚園の3歳児クラスに入ったばかり・・・朝からペットショップの店長の仕事をこなし、夕方に子供を迎えに走り、そのまま家でピアノや声楽のレッスンをするという生活。
自分のそれまでにやってきたことも捨てきれず、楽しいけれども仕事や育児に追われる日々。
土日は、子供を預ける所がなかったので、ペットショップに一緒に出勤し、事務所で子供を遊ばせる生活。子供も遊び相手もおらず、大人ばかりの中で中遊びのことばかりさせられて、さぞかし窮屈な休日だったと思います。それでも、幼稚園の間は我慢もしてくれていましたが、小学校になるとさすがに・・・。一緒にお店に行くのを嫌がるようになりました。
そんな、小学校二年生。ある日、息子が「夕方6時までなら家で一人で待ってる」と言い出しました。「えっ?だっておうちに誰もいないよ。寂しくなってもママは帰ってこれないよ!」と伝えた所、返ってきた言葉に愕然とさせられました!
「どれみちゃんたちがいるから大丈夫!だって僕、どれみちゃんたちのお兄ちゃんだし。どれみちゃんたちお部屋に出してれば寂しくないよ!」
その頃、自宅では「どれみ」「ノンノン」「オードリー」と3頭のトイプードルと暮らしていました。
ここでも、私はわんこに助けられたのです。そして、一人っ子の息子を大きく成長させてくれているわんこの力を知りました。また、子供の心に寄り添うわんこの姿勢にはいつも脱帽でした。
子供の心のコントロールを親である私よりもさりげなくしてくれていたのです。そして、息子の心の状態を私にも伝えてくれていました。
「どれみちゃん」でダメなら、親が介入~そんなことができたので、子供とは今でもずっといい関係が築けていると思っています。

そして、その体験が子育て中のご家族がわんこを飼ってみたいとご来店された時に本当に役に立っています。これは、体験しなければわからない、ネットにも本にも載っていない感覚。
犬を飼うことが全てではないけど、選択肢としてはありますよ!ってお伝えしたりフォローしたり・・・。これも私の大きな「引き出し」です。

私は、これまでに2500頭以上のわんこを「手から手に」お繋ぎしてきました。いつも、必ずドラマがあるのも新しい家族を迎えるというまた特別なことだからなのかもしれません。

そんな中、ちょっとした出来事がありました。
何度も御来店いただき、私としてはきちんと接客説明ができていると思っていたお客様。何度かご来店いただいているうちに信頼関係も築けているものと思っていました。あとは、そこのおうちに合う子を選んでお引き渡し・・・その後フォローのつもりでした。
しかし、私がお休みの日に私が絶対にそこのおうちにはおすすめしないと思う月齢の大きいトイプードルを私のところのスタッフが販売してしまいました。
かなり元気で、動きの激しい一番手のかかる時期、月齢の子。
初めてわんこを迎えるということと、昼間誰もおうちにいない時間が 長いということを考えると絶対に私ならご紹介しない子でした。
でも、きちんとそのことをスタッフを伝えていなかったため、まだ 販売することに慣れていなかったスタッフがお客様に言われるままに そのトイプードルを販売してしまったのです。

案の定、3日後にお客様からお電話が・・・。
それも信じられない言葉が一緒に伝えられました。
「この子、ウンチするから臭くて嫌だ。なので、もう返品したい」
最初は、何をおっしゃっているのかわからないくらいでした。
「ウンチはもちろんします。匂いももちろんあります。でも、それは 普通に理解されてるものだと・・・」
なので、「一度家族に迎えると決めたのだから最後まできちんと飼ってください」とお伝えし、引き取りは辞退させていただきました。
そうしたら、お客様は動物愛護センターと消費者センターに連絡され、引き取ってもらえないのなら処分するとおっしゃったのです。

私は、その時は腹がたつやら憤りが止まりませんでした。
子育てをしたことのあるご夫婦だったことと、犬がウンチをする、 そして、犬を飼うことは責任のあることなのだということは、 私の接客で説明できているつもりだったので、理解されていると思っていましたし、常識的にわかっていると勝手に思い込んでいたのです。

思わず、愛護センターと消費者センターの担当の方に「こんなありえない理由でいらないとおっしゃっている方なので、引き取らないでください。最後まで責任を持って飼うということを理解してもらいたいのです。」と直談判しました。
結局、お客様に私の話をご理解いただき、処分は取り下げ、私のところにもわざわざ頭を下げにきてくださいました。でも、やはり飼えないということで、お友達に引き取ってもらうという結果になってしまいましたが・・・。

でも、この件を振り返った時、当たり前だけど「きちんとお引き渡しする」ことの重要性を改めて知ることとなりました。そのご家庭にあった子を必ずお繋ぎする。
もしも、そのお客様にもう少し月齢の小さい子をお繋ぎして、 だんだん慣れていっていただけるようフォローができていたらきっと今でもわんこ生活を楽しんでいただけていたと思います。
せっかく楽しみにされていたペットライフを悲しい結果に導いてしまったのは、私の指導だったり指示がきちんとできていなかったからだと深く反省しました。

そして、その時「ペットコンシェルジュ®」としてできる限りの気を配り、お客様のご家庭にあった子をそのご家庭に合ったタイミングでお繋ぎし、最後まで寄り添う・・・。そんな仕事がしたいと心から思いました。
この出来事は、今の私の仕事の仕方に大きな影響を与えています。

もう一つ、自家繁殖の子だけを販売しようと考えるようになった出来事。この出来事は、私を人間として大きく成長させてくれました。本当にお恥ずかしいお話なのですが・・・。

自分で育ててない仔犬を販売し、おうちに行って数日で、急に亡くなってしまった仔犬がいました。
私のお店にいたのは仕入れて一週間くらい。その時は、健康診断もして、お店で様子を見て何事もなかったので販売した仔犬。

でも、お客様のところに行って状態が悪くなり、あっという間に逝ってしまいました。病名は、その当時よく流行っていた伝染性の病気。私は、その当時まだお客様の気持ちを考えることができるようなところまでは行っておらず、ただ、伝染性なんだからかかったのは 運が悪かったんだくらいにしか思っておらず、上っ面で謝り、ただただ早くこの状況が収束すればいいのにとそればかりを考えていました。でも、そこから、悲しみにくれたお客様は私の態度に納得されず、最悪の状況に追い込まれてしまったのです。
あらゆる人を巻き込み、どんどん話が大きくなり、このまま行けば裁判になってしまうかも?というところまで・・・。
結局、3ヶ月もの間、私はなんでなんで?と追い込まれることに・・・。

精神的に追い込まれた3ヶ月目。はたと気づいたのです。こんな状況、こんな気持ちにお客様をさせてしまったのは他でもない自分なのだと。そして、きちんと自分で管理していた子なら、亡くなってしまった状況の時に飼い主様と共に悲しむことができたのではないかと・・・。(犬は、全てどんな子でも可愛いですが、自分たちで育て上げた子達には、「情」がありやはり想いが違ってしまうのも確かです。)
そうなのです、私はその3ヶ月間というもの一瞬お店にいただけのわんこに対して、特別な感情や悲しみもなくただただ時間が解決してくれるのを待っているだけだったのです。

でも、3ヶ月かかって気づいた時、とにかくわかってもらえるまで謝ろう。何を言われても謝ろうと決心してお客様のおうちに伺いました。
恐る恐るドアを開けた先に立っておられたお客様は、泣いておられたのです。
「とにかく一緒に泣いて欲しかった。」そう言われて・・・。

その言葉を耳にした時、私はこのお客様に3ヶ月間もこんな辛い想いをさせてしまったのだと、改めて申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

でも、このことは私の人としての生き方、ペットコンシェルジュとしての考え方を一変させる出来事となりました。
今でも、時々この時を思い出しては、「初心忘るべからず」と思って気を引き締めています。

そして、自分たちの手で愛情深く育て上げた仔犬を手から手にお繋ぎしよう!と決めました。わんこを迎えることは、人生を変えてしまうくらいの出来事なんだと心に刻みました。

私の「ペットコンシェルジュ」という仕事は、時間のかかる、手のかかるお仕事の仕方かもしれません。
でも、少しでもお客様に寄り添いお手伝いすることができたら、わんこライフは、楽しい理想の形に変化すると思うのです。

だからこそ、「ペットコンシェルジュ® HITOMI」として、今までの数々の経験を生かし、他のペットショップとは違う「繋ぐ」仕事をしていきます。

〜飼い主さんもわんこも共に幸せになっていただくために!!〜

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